ちゃんとした僧侶のチェックの仕方

1 親が亡くなって供養をしたいが……

お葬式のことなど、誰でも考えたくないのが私達です。でもいつかは考えなければならないこともよくわかっていますが、なかなか一歩が踏み出せないのが現状です。そして、いざ葬儀を迎えるとなると、ついあわてて葬儀社さんに、お寺の依頼までしてしまうことが都市部では結構多いようです。しかし考えてみれば、自分の大切な親や兄弟の葬儀をその場の流れで……というのもいかがなものでしょう。

また何とかご葬儀も終え、一段落と思いながら、四十九日忌のお経・埋葬のお墓をお願いしようとしますと、ご葬儀に来てくれたお寺が郊外で遠かったり、お寺がなかったり……。安心して頼めるお寺はないのかと、思い悩むことさえあるようです。

こうしたことは、前もって手配をしておかない当の本人がいけないとは言え、気が進まないことの一つです。

そこで安心して依頼できるお寺は、やはり普段からの付き合いに勝るものはありません。人の生き死には、心の問題がほとんどで、その心を整理してくれるお寺がよいお寺となります。

心を整理してくれるお寺とは、お寺が決めるものではなく、みなさん方が決めるものです。とはいえなかなかうまいようにはまいりません。ただここで注意したいことは、お寺と関係すると、面倒くさいことになりはしないかと、その時その時、自分の都合のよいように、その時ばったりでお寺に仏事を依頼する人がおりますが、これはいかにもよいように見えますが、長い目でみると、マイナス面の方が多いことも考えておきましょう。よいお寺は必ずしもみなさん方に都合のよいことばかりを申しません。都合の悪いことを言われたから、次のお寺へとすると、お寺の持つよきアドバイザーの部分を返って無駄にしていることになるからです。

2 一度頼んでみては……

セコンド・オピニオンというように、今では幾人かのお医者さんに診察をしてもらい、その中で自分の治療法を選んでいくようになりました。つまり患者さんがお医者さんを選ぶ時代になってきました。お医者さんにとっては、複雑なものがあると思いますが、どちらにとりましても、よい傾向が出てきているところもあるようです。これと同じように、お寺も選んでみてはいかがでしょう。そのためには、ちょっとした供養を頼んでみましょう。
そこで、チェックをするところを教えます。

@ お経を聞いて、何か得るものを感じましたか
A お寺は物を売る仕事ではありません。その時の供養が今の自分の心の整理に繋がりましたか
B 何んとなくでもいいですから、仏事をする意味がわかりましたか
C 僧侶の身だしなみ・態度に好感が持てましたか
D 感覚的に僧侶にやさしさ・温かさが見られましたか
E 質問・相談事項に僧侶は明確に答えてくれましたか
F 僧侶に親切さが感じられましたか
G 仏事に関する先々のアドバイスまでしてくれましたか

さてこの質問に、5つ以上イエスであれば、これからも仏事を頼みましょう。4つ以下は要観察、3つ以下は新たな僧侶を捜しましょう。

4 以上のチェックをもとに仏事を依頼してみましょう

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3 お布施について

お布施の高い安いで仏事や僧侶を判断するのはやめましょう。お布施の金額に対する意味・用途・内容が客観的に充分理解できるものかできないものかで、善し悪しをきめましょう。